1. 始めに
皆さんこんにちは。ボンゴレドミンゴと申します。普段は個人blogにて、シージを数字で楽しむあれこれを書いています。
さて、ついに始まりましたね、Rainbow Six Japan League!初節からCAGが山荘をピックしたり、FAV、GUTSといった優勝候補がいきなり敗れたり、波乱の多い大会になりそうです…!
そんなRainbow Six Japan League a.k.a RJLですが、先週、最もファンの心を熱くした試合と言えば、やはり4戦目のGUTS Gaming vs Team Northeptionでしょう。勝利したNortheptionのキャプテンSpeakEqsy選手の熱い涙、解説のPapiliaさんをして「シージを捨てきった」と言わしめる独特なスタイル、極上の一戦でしたね。
この試合、僕はスタッツを取りながら観戦していたのですが、後々そのスタッツを振り返ってみると、やはり一種の異様さというか、「凄味」を感じる部分が多々ありました。そこで本稿では、「数字で見るTeam Northeptionの魅力」ということで、RJL第1節第4試合の内容を、勝利したNortheptionに着目して、数字の部分で気になったところをピックアップしていきたいと思います。
2. 際立った3つのスタッツ
今回、3つのポイントに着目してノーセプの凄味を見ていきたいと思います。
- ピックマップのオレゴンにおける真っ直ぐさ
- プラントRTA
- ファーストブラッドを勝利に結びつける強さ
まず、開始早々にファンの度肝を抜いたオレゴンについて。全員一致でチームの特徴を「ガンファイト」と形容していたその言葉通りの圧倒的タクティクスでマップを獲得しましたが、細かい数字の中にも、その異様さは表れていました。
例えば、このマップでは一切、ガジェットによるキルが発生していません。フラググレネードやニトロセル等を用いて相手の射線外からキルをもぎ取るガジェットキルはリスクが少なく、ここぞという場面においてこれで盤面をひっくり返すシーンも見られます。しかし、このマップではRJL第1節の4試合中唯一、それが発生しておらず、完全にノーセプのガンファイトの土俵に乗って試合が進んでしまったと言っていいでしょう。
また、このマップの攻撃において、ノーセプは第6の選択フェイズでオペレーターを変更していません。ASH、NOMAD、MAVERICK、ZOFIA(or BLACKBEARD)、割職といった布陣で一貫して戦っています。誰かの言葉を借りるなら、まさにノーセプのオレゴン攻めこそ、「磨き上げた剣」であると言えるのではないでしょうか。今後もノーセプのオレゴンには注目していきたいですね。
次に、プラントRTAは、実況の中でふり~ださんも言及されていたプラントまでの「スピードスター」ぶりですね。現在、ノーセプは領事館と海岸線でRTA記録保持者であると言われています。レギュレーションが不明ですが、アクションフェーズ開始からプラントチャレンジまでの時間を「記録」とするならば、領事館がラウンド9の34秒、海岸線がラウンド7の30秒になります。この記録を破るチームが今後現れるのか、現れるならなぜそんなことをしたのか、こちらも注目してRJLを楽しみたいですね。
最後に、ファーストブラッドを勝利に結びつける強さ。一般に、ファーストブラッド(FB)を獲得したチームはそのラウンドの取得率が高くなる、ということは知られています。RJLにおいてもその傾向はあって、第1節の攻撃側ラウンド取得率は51.5%なのですが、FBを取ったチームのそれは67.3%まで向上します(下表, 筆者調べ)。
FBを獲得し、人数有利を取った状態でゲームを進めることの重要性が見て取れますが、ノーセプはこの傾向がとんでもなく強くて、FBを取った場合、攻撃側ラウンド取得率は9/10、驚異の90%まで上昇します。驚異的なスピードで詰めて人数有利をぶん獲り、射線の多さで勝ったらどんどん制圧していく…という非常に乱暴かつ合理的な試合展開が多かった、ということですね。まさしくガンファイトで切り拓いていくチームです。
3. 終わりに
以上、「数字で見るTeam Northeptionの魅力」でした。こうして数字でチームを俯瞰すると、ノーセプの暴力的ともいえるチームスタイルが、どことなく理性的なものに見えてきませんか?まだまだ長いシーズン始まったばかり、これからどうなるか分かりませんが、RJLにおけるトリックスターとして、Northeptionというチームに注目して見ていきたいですね。
RJL2021 【第1節 Day2】GUTS vs Nthの配信はこちら