みなさんこんにちは。Alu.です。
今回はレインボーシックスシージの新シーズン「OPERATION NORTH STAR」開始前のテストサーバーに導入された「HP リプレイスメントアーマー」や、それに関連するシージにおけるHPの扱いなどについて簡単にまとめたうえで、少し考察をしてみようと思います。
Y6S2のデザイナーノートの詳細はこちら
テストサーバーでは何が変わったの?
- オペレーターアーマーはHPに変換されます:アーマー 3 オペレーターは 125HP 獲得
- アーマー 2 オペレーターは 110 HP 獲得
- アーマー 1 オペレーターは 100 HP 獲得
- Rook のアーマープレートは、そのラウンドの永久HPにバフを付与アーマープレートを選択すると、ラウンド終了までオペレーターの最大HP20%バフ
- すべてのヒールは、そのラウンドの間、新しい最大値まで回復
こちらはレインボーシックスシージ公式サイトのY6S2 プレシーズンデザイナーノートに記載されていた内容です。現在のレインボーシックスシージではアーマーの違いに関係なく、全てのオペレーターが100HPに固定されており、Rookのアーマープレートはダメージの軽減効果を持っていました。
もともと、レインボーシックスシージでのアーマー値の扱いはダメージ軽減に関わる数値であり、アーマー1に対してアーマー3のオペレーターは胴体で20%のダメージを軽減するとされてきました。単純計算で、胴体ダメージ30の武器では、アーマー1のオペレーターは4発でキル。アーマー3のオペレーターは5発でキルが取れる仕様となっています。
新しくテストサーバーに導入された「HP リプレイスメントアーマー」では、このダメージ軽減が削除され、アーマーの数値に関わらず全てのオペレーターが同じダメージを受けるようになります。その代わり、アーマー3オペレーターはHPが125、アーマー2オペレーターは110というように、疑似的にダメージ軽減を視覚的に捉えられるように変更されました。
ゲームプレイにはどんな影響が?
もともとヘッドショット1発でキルを取ることができるゲーム性ということもあり、アーマー値やRookのアーマープレートは優先度が低く考えられ、オペレーターの能力を除いて考えるとスピード3オペレーターが強いとされてきました。加えて(ヘッドショットを除き)必要ダメージ自体には変更がないため、この変更に大きな影響はないように思えますが…
Maestroのイービルアイ、Zeroのアーガスランチャー、Twitchのショックドローンなどの固定ダメージ系には影響が出そうです。現実的な話云々は置いておくとして、イービルアイのみでのキルに必要な弾数はアーマーの差+Rookのアーマープレートによって最大50発も変わってしまいます。
今までは全員が100HPであったのに対して一発5ダメージ固定のイービルアイ。アーマーに差があるのにAshもGridlockも20発で倒せるのは不公平だ!とでもいう声があったのかは定かではありませんが、移動速度の遅いアーマー3オペレーターにとってイービルアイは厄介であることに違いはありません。考えられる影響として一番大きいのはここになることが予想されます。
逆に言えば、これ以上にゲームプレイにおける体感的な変化はないとすることもできます。テストサーバーで数マッチほどプレイした感覚は現行サーバーと同様ですし、そもそもイービルアイで何十発と撃つ場面もありません。
また、イービルアイにも仕様変更が加わっています。詳しくはこちらの記事をチェックしてみてください。
実装はテストサーバーだけ。どうして?
実はこの「HP リプレイスメントアーマー」 、ライブサーバーへの実装の予定はなく、現状テストサーバーにのみ実装となっています。
これはテストサーバーのみの変更であることにご注意ください。 このリワークは完成に近づいていますが、この機会を利用し最後の微調整を行いますので、ぜひテストサーバーで試していただきたいと思います。皆さんのご意見をお待ちしています。(デザイナーノート)
デザイナーノートの文言にもあるように、今回のテストサーバーでの評価を踏まえて再度調整したものがライブサーバーに今後実装されるようです。実装時期などについては言及されていません。
HPの回復にはどんな影響が?
DocやFinkaといった既存のHP回復系オペレーターに加え、新シーズンには新たな回復系防衛オペレーターであるThunderbirdも実装されます。各オペレーターの回復能力に変更はなく、オーバーヒールも従来通り行うことができます。
ぶっちゃけどうなの「HPリプレイスメントアーマー」
前述の隠されたパッシブと同様、レインボーシックス シージには、様々な変数を理解しなければ端的に伝えることが難しい機構が一定数あります。アーマーもそのような機構の一つです。アーマー 3 のオペレーターは アーマー 1 のオペレーターよりも倒すのが難しいのは明らかですが、正確な値を知るには研究の時間が必要で、マッチの間にすばやく判断することは難しいです。これを合理化し、すべてのオペレーターに明確なヘルスプールを設けるために、各アーマークラスには異なるHPの合計値が割り当てられました。これにより、プレイヤーは攻撃的なプレーの影響を正確に判断し、それに合わせて調整することが容易になり、アーマー値の謎が解けるはずです。(デザイナーノート)
こちらはデザイナーノートの引用(太字は著者)ですが、この文章がシージの現状を端的に表していると言っても良いでしょう。タクティカルシューティングは知識ありきのゲームであり、同時に圧倒的な知識量で相手に対して優位な状況を作っていくゲームでもあります。そのため、覚えるべき事項が相対的に多くなる初心者がゲーム入り込みにくく、プレイ人口が増えにくいという構造ができあがります。
近年のレインボーシックスシージは初心者を取り込もうとする動きがあり、現在行われているRJL2021では俳優の新田真剣佑氏をCMに起用し、大会配信ではマッチの合間にマップ解説を行ったりと、イメージを一新しようとする動きがあります。
(余談ですが、父ノ背中に所属するけんき氏が監修を務める『projectF』はそのようなタクティカルシューティングの弱点を踏まえて制作されていると言われていますね)
レインボーシックスシージを何年もプレイしていると忘れがち(必要ない情報)ですが、このゲームは非常に複雑で分かりにくいです。──等倍スコープと2.5倍スコープどっちが強いの?補強する場所はどうやって覚えましたか?皆さんはなぜ初心者にRookを使わせるのですか?──
「HPリプレイスメントアーマー」はUBIソフトが、これからは新規開発に加えて初心者に向けた救済措置も行っていくという意識を示した最初の例になるのではないでしょうか。UBIソフト社内はセクハラ問題で焦げ臭いですが、ゲームの方向性が明確になっているのは良い傾向と言えるのではないでしょうか。(それはそうと私は新武器・新マップが見たい)